レビー小体型認知症におけるβアミロイドの臨床的予測因子および線条体ドパミントランスポーターによる予測因子
Clinical and striatal dopamine transporter predictors of β-amyloid in dementia with Lewy bodies
Yoo HS1, Lee S, Chung SJ, Lee YH, Ye BS, Sohn YH, Yun M, Lee PH

1From the Department of Neurology (H.S.Y., S.J.C., Y.H.L., B.S.Y., Y.H.S., P.H.L.), the Department of Nuclear Medicine (S.L., M.Y.), and Severance Biomedical Science Institute (P.H.L.), Yonsei University College of Medicine, Seoul, South Korea.
Neurology. 2020 Mar 31;94(13):e1344-e1352. doi: 10.1212/WNL.0000000000009168. Epub 2020 Feb 21.
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)におけるβアミロイド(β-amyloid:Aβ)の沈着と線条体のドパミン欠乏、認知機能、神経精神症状との関連を調査する。神経心理学的検査、Neuropsychiatric Inventoryによる神経精神症状の評価、脳MRI、ドパミントランスポーター(dopamine transporter:DAT)用PET、Aβ用PETを受けたDLB患者51例を対象とした。脳アミロイドプラーク負荷スコアにより、患者をAβ陰性群(DLB-Aβ−、n=20)とAβ陽性群(DLB-Aβ+、n=31)に分けた。DAT活性、神経心理学的プロフィール、神経精神症状について、2群間で比較解析を行った。
DLB-Aβ+群はDLB-Aβ−群と比較して、診断時の年齢が若く(P=0.017)、注意機能(P=0.028)と視空間機能(P=0.006)が低く、不安(P=0.006)と神経精神症状の総負担(P=0.013)の割合が高かった。また、DLB-Aβ+群では、年齢、性、教育年数にかかわらず、前被殻(P=0.015)、腹側線条体(P=0.006)のDAT活性が低かった。さらに、DLBにおいて腹側線条体のDAT活性の低下は不安および神経精神症状の総負担と有意に関連していた。
コメント
認知症の神経病理診断分類で最多は50%を占めるアルツハイマー病(AD)で、次いで多いのは約20%を占めるDLBと考えられている。DLBは病理学的には、pure型、common型、AD型の三型に分けられており、Aβの有無やAβの病態に及ぼす影響など未可決の問題も多い。本報告は、Aβの沈着と線条体のドパミンの欠乏、認知機能、そして、神経精神兆候との関連を検討したものである。結果は、DLBにおけるAβの沈着が、より若い年齢での診断、認知機能と神経精神症状の負担増、DAT活性の低下と関連していることが示された。すなわち、DLBにおいてDAT活性の低下が、Aβの蓄積を予見することが示唆されたことは、DLBのあるものは、パーキンソニズム症状及び認知症状においてAβが病態への関与していることを示唆させる結果であり、病態解析に有意義な論文と考えられ取り上げた。
監訳・コメント:国立病院機構 大阪南医療センター 神経内科 狭間 敬憲先生
PudMed: