難病Update

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AIMAlzheimer’s diseaseCD5Lアミロイドβアルツハイマー病タウ

2026.06.26

CD5Lはアルツハイマー病マウスモデルにおいてファゴサイトーシスを介したアミロイドβオリゴマー除去を促進し認知機能を改善する

CD5L promotes phagocytic removal of amyloid β oligomers and improves cognitive function in a mouse model of Alzheimer's disease

Natsumi Maehara*, Satoko Hattori, Akira Nakamura*, Satoru Nagatoishi, Aika Hirota*, Kai Kudo*, Yuri Yoshikawa*, Ryo Matsunaga, Kouhei Tsumoto, Tsuyoshi Miyakawa, Satoko Arai*, Toru Miyazaki

 

*Department of Molecular Biomedicine for Pathogenesis, The Institute for AIM Medicine, Tokyo 162-8666, Japan.

 

Cell Rep. 2026 May 28;45(6):117468. doi: 10.1016/j.celrep.2026.117468. Online ahead of print.

 

神経変性疾患であるアルツハイマー病(ADAlzheimer's disease)は認知症の最大の原因であり、アミロイドβ(Aβ:amyloid-beta)とタウがADの発症と進行に主に関与している。われわれは今回、マクロファージが特異的に産生する分泌型タンパク質であるCD5Lの、Aβ蓄積の減少およびAD病理の改善を目的とした治療可能性を調べた。CD5LAβ、特に神経毒性を有するAβ42に直接結合し、凝集を抑制する。さらに、CD5Lは複数の形態のAβ40およびAβ42に対するミクログリアのファゴサイトーシスを促進する。十分に確立されたADのマウスモデルである5xFADマウスにおいて、CD5Lの強制発現はAβプラークの大きさと数を減少させた。RNAシーケンシングにより、CD5L5xFADマウスの脳内でミクログリアのファゴサイトーシス活性を促進することが示された。さらに、アデノ随伴ウイルス(AAVadeno-associated virus)を介したCD5L導入により、T字型迷路テストでの成績向上という形で認知機能が改善することが示された。以上の知見は、CD5Lがファゴサイトーシスの促進を介したAβ凝集の阻害およびAβ除去の促進に果たす役割を示しており、ADに対する有望な治療戦略を示唆している。

 

URL

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42213773/

 

コメント:

CD5LAIMとも呼ばれる。AIMapoptosis inhibitor of macrophageの略語で、著者の一人の宮﨑氏が発見し1999年に論文発表した血中タンパク質である。同研究グループはAIMが、体の中で産生されその蓄積が多くの病気の発症・増悪の原因となる様々な「ゴミ」を掃除する、非常に大切なタンパク質であることを明らかにしてきた。本研究では認知症で最も頻度が高いアルツハイマー病を対象としている。アルツハイマー病ではアミロイドβ(Aβ:amyloid-beta)とタウがADの発症と進行に主に関与しているとされている。マウス動物モデルではあるが、CD5Lの強制発現はAβプラークの大きさと数を減少させ、認知機能の改善を示した。CD5Lの利用はアルツハイマー病に対する有望な治療法になる可能性を感じさせる論文であった。

 

監訳・コメント:大阪大学大学院医学系研究科 癌ワクチン療法学寄附講座 招へい教授 坪井 昭博先生

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