
「難病Update」は、難病に関する最新情報を、ジャーナルを限定することなく、速報として現場の医療関係者の方に届けます。難病治療・研究に携わる医師・医療従事者の方々が対象です。内容は、基礎、疫学、臨床の分野別に、各編集委員の興味あるジャーナルから合計毎月3本程度選択をいただき、日本語に原稿を編集し、監修によるコメントも掲載します(任意)。掲載する項目は、日本語英語タイトル、著者、出典、日本語サマリー、原著リンク、キーワード、監修コメント、監修者名です。毎月1日を更新日とし、皆様に提供いたします。難病研究の支援になれば幸いです。
2026.02.26NEW
白血病は、ネオアンチゲン特異的CD4陽性T細胞に1型制御性プログラムを作動させることにより、免疫を回避する
Leukemia escapes immunity by imposing a type 1 regulatory program on neoantigen-specific CD4+ T cells
急性リンパ芽球性白血病(ALL:acute lymphoblastic leukemia)における生体内での免疫監視の重要性についてはいまだ議論の余地がある。われわれは、B細胞性ALLの臨床検体および新規マウスモデルを用いて、白血病微小環境でネオアンチゲン特異的CD4陽性T細胞が1型制御性(Tr1:type 1 regulatory)機能を作動するよう誘導されることを示す。
2026.02.26NEW
Genome Aggregation Database(gnomAD)を使った嚢胞性線維症の世界の発生率の解析と世界の患者に対する診断とケアのニーズの評価
Analysis of the Genome Aggregation Database (gnomAD) reveals a global burden of cystic fibrosis and the need for improved diagnosis and care
嚢胞性線維症(CF)は多様な集団で発生している。非欧州地域における発生率が低いとされているが、欧州と非欧州の人口集団における発生率に違いがない可能性がある。
2026.02.26NEW
アルツハイマー病の連続体における皮質の自由水と脳内タウの神経原線維変化の蓄積量との関連
Association of Cortical Free Water With Brain Tau Tangle Load in the Alzheimer Disease Continuum
アルツハイマー病(AD)において神経原線維変化(NFT)は灰白質を進行性に障害する。その結果生じる皮質の微細構造の変化は、細胞外自由水の含量を反映する等方性水拡散を用いて検討できる可能性がある。
| 総監修 | 大阪大学 名誉教授 武田 裕 |
|---|---|
| 監訳・コメント | 大阪大学大学院医学系研究科癌ワクチン療法学寄付講座 招へい教授 坪井昭博先生 大阪大学大学院医学系研究科癌幹細胞制御学寄附講座 寄附講座教授 岡芳弘先生 関西大学大学院社会安全学研究科公衆衛生学 特別契約教授 高鳥毛敏雄先生 国立病院機構大阪南医療センター 神経内科 狭間敬憲先生 |
| 主催 | 公益財団法人 大阪難病研究財団 |
| 編集・運営 | 株式会社アスカコーポレーション https://www.asca-co.com/ |
2025.11.27
ナトリウム・グルコース共輸送体-2阻害薬の自己免疫性リウマチ性疾患のリスク評価:地域ベースの大規模コホートによる研究
Sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors and risk of autoimmune rheumatic diseases: population based cohort study
韓国の全国規模の地域住民のデータベースに2012 - 2022年に登録された18歳以上の2型糖尿病患者についてSGLT-2阻害薬の自己免疫性リウマチ性疾患のリスクを評価した。対象者は2,032,157例でSGLT-2阻害薬投与552,065例、スルホニル尿素薬投与1,480,092例であった。
2025.11.27
Framingham Heart Studyの中年参加者における血小板凝集とアルツハイマー病病理のマーカーとの関連
Association of Platelet Aggregation With Markers of Alzheimer Disease Pathology in Middle-Aged Participants of the Framingham Heart Study
血管の機能障害はアルツハイマー病(AD)およびアルツハイマー病関連認知症(ADRD)に寄与しているが、根底にある機序は依然として明らかになっていない。本研究では、中年期における血小板凝集がAD病理の画像マーカーと関連しているかどうかを明らかにすることを目的とした。
2025.10.30
CD7を標的とした同種(allogeneic)CAR-T細胞であるWU-CART-007の再発/難治性T細胞性悪性腫瘍患者に対する第1/2相試験
Phase 1/2 trial of anti-CD7 allogeneic WU-CART-007 for patients with relapsed/refractory T-cell malignancies
WU-CART-007投与を、再発/難治性T-ALL/LBL患者に対して、3+3用量漸増デザインのあとにコホート拡大を行う第1/2相試験で評価した。
2025.10.30
急性呼吸窮迫症候群の発症感受性に関するゲノムワイド関連解析
Genome-wide association study of susceptibility to acute respiratory distress syndrome
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は肺の急性炎症性疾患で集中治療室における敗血症などにより起こる重要な病態である。ARDSの発症感受性に関連している遺伝子座を見つけるためにゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した。
2025.10.30
スタチン使用期間と筋萎縮性側索硬化症リスク:ノルウェーの地域住民を対象としたコホート研究
Duration of Current Statin Use and Amyotrophic Lateral Sclerosis Risk: A Norwegian Population-Based Cohort Study
高コレステロール血症は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の長期リスクに寄与する可能性があるが、疾患の診断前の初期における二次的な影響のようにもみえる。本研究では、スタチンの短期使用および長期使用とその後のALSリスクとの関連を検討することを目的とした。
2025.09.29
気管支拡張症患者の症状と将来の増悪リスク因子との関連及び長期マクロライド系薬療法の意義の検討:観察研究
Symptoms, risk of future exacerbations, and response to long-term macrolide treatment in bronchiectasis: an observational study
本研究では、増悪回数とは独立して「症状」が将来の増悪予測因子であるのかを検討し、また長期マクロライド系薬療法をすべきかどうかについて、検討した。
2025.09.29
初期のアルツハイマー病におけるアミロイドリスク層別化のためのMRI体積と血漿p-tau217の統合
Integrating MRI Volume and Plasma p-Tau217 for Amyloid Risk Stratification in Early-Stage Alzheimer Disease
βアミロイド(Aβ)陽性の同定は、初期のアルツハイマー病(AD)におけるAβ標的療法の候補者の選択にきわめて重要である。我々は、初期ADにおけるAβPET陽性を効率的に予測するため、MRIに基づく特徴と血漿p-tau217を統合した2段階のワークフローを評価した。
2025.09.29
樹状細胞の遊走を介して腸内細菌叢が牽引する抗腫瘍免疫
Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration
腸内細菌は免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果に影響を与えるが、その機序は十分に明らかになっていない。今回われわれは、PD-1(Programmed cell death 1)阻害剤が奏効した患者の糞便から分離したHominenteromicrobium属細菌の新規株(YB328と名付けられた)が、マウスにおいて抗腫瘍効果を増強することを示した。
2025.08.28
乾癬性関節炎および体軸性脊椎関節炎に対するTNF阻害薬の目標達成漸減治療法の24ヵ月間の有効性評価:DRESS-PS試験の延長研究
Effectiveness of treat-to-target tapering of TNF inhibitors for psoriatic arthritis and axial spondyloarthritis in the Netherlands: 24-month follow-up of the DRESS-PS trial
DRESS-PS試験の乾癬性関節炎および体軸性脊椎関節炎患者に対するTNF阻害薬の目標達成漸減治療法は12ヵ月時点では治療効果が通常同一用量治療と比べて劣っていないことが示されている。本研究は、その対象者に対して観察期間を24ヵ月間に延長して評価したたものである。
2025.08.28
AChR自己抗体の病原性特性は重症筋無力症患者において不均一に分布し経時的に変化
AChR Autoantibody Pathogenic Properties Are Heterogeneously Distributed and Undergo Temporal Changes Among Patients With Myasthenia Gravis
アセチルコリン受容体(AChR)自己抗体は、補体の活性化、受容体の内在化、アセチルコリン(ACh)結合部位の遮断という3つの機序によって重症筋無力症(MG)の病態形成に関与する。AChR自己抗体のレパートリーにおけるさまざまな病原性機序、アイソタイプ、およびIgGサブクラスの現れ方を理解することで、治療薬をより的確に適用できるようになる可能性がある。