
「難病Update」は、難病に関する最新情報を、ジャーナルを限定することなく、速報として現場の医療関係者の方に届けます。難病治療・研究に携わる医師・医療従事者の方々が対象です。内容は、基礎、疫学、臨床の分野別に、各編集委員の興味あるジャーナルから合計毎月3本程度選択をいただき、日本語に原稿を編集し、監修によるコメントも掲載します(任意)。掲載する項目は、日本語英語タイトル、著者、出典、日本語サマリー、原著リンク、キーワード、監修コメント、監修者名です。毎月1日を更新日とし、皆様に提供いたします。難病研究の支援になれば幸いです。
2025.10.30NEW
CD7を標的とした同種(allogeneic)CAR-T細胞であるWU-CART-007の再発/難治性T細胞性悪性腫瘍患者に対する第1/2相試験
Phase 1/2 trial of anti-CD7 allogeneic WU-CART-007 for patients with relapsed/refractory T-cell malignancies
WU-CART-007投与を、再発/難治性T-ALL/LBL患者に対して、3+3用量漸増デザインのあとにコホート拡大を行う第1/2相試験で評価した。
2025.10.30NEW
急性呼吸窮迫症候群の発症感受性に関するゲノムワイド関連解析
Genome-wide association study of susceptibility to acute respiratory distress syndrome
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は肺の急性炎症性疾患で集中治療室における敗血症などにより起こる重要な病態である。ARDSの発症感受性に関連している遺伝子座を見つけるためにゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した。
2025.10.30NEW
スタチン使用期間と筋萎縮性側索硬化症リスク:ノルウェーの地域住民を対象としたコホート研究
Duration of Current Statin Use and Amyotrophic Lateral Sclerosis Risk: A Norwegian Population-Based Cohort Study
高コレステロール血症は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の長期リスクに寄与する可能性があるが、疾患の診断前の初期における二次的な影響のようにもみえる。本研究では、スタチンの短期使用および長期使用とその後のALSリスクとの関連を検討することを目的とした。
| 総監修 | 大阪大学 名誉教授 武田 裕 | 
|---|---|
| 監訳・コメント | 大阪大学大学院医学系研究科癌ワクチン療法学寄付講座 招へい教授 坪井昭博先生 大阪大学大学院医学系研究科癌幹細胞制御学寄附講座 寄附講座教授 岡芳弘先生 関西大学大学院社会安全学研究科公衆衛生学 特別契約教授 高鳥毛敏雄先生 国立病院機構大阪南医療センター 神経内科 狭間敬憲先生 | 
| 主催 | 公益財団法人 大阪難病研究財団 | 
| 編集・運営 | 株式会社アスカコーポレーション https://www.asca-co.com/ | 
2025.10.30
                CD7を標的とした同種(allogeneic)CAR-T細胞であるWU-CART-007の再発/難治性T細胞性悪性腫瘍患者に対する第1/2相試験
                Phase 1/2 trial of anti-CD7 allogeneic WU-CART-007 for patients with relapsed/refractory T-cell malignancies              
WU-CART-007投与を、再発/難治性T-ALL/LBL患者に対して、3+3用量漸増デザインのあとにコホート拡大を行う第1/2相試験で評価した。
2025.10.30
                急性呼吸窮迫症候群の発症感受性に関するゲノムワイド関連解析
                Genome-wide association study of susceptibility to acute respiratory distress syndrome              
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は肺の急性炎症性疾患で集中治療室における敗血症などにより起こる重要な病態である。ARDSの発症感受性に関連している遺伝子座を見つけるためにゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した。
2025.10.30
                スタチン使用期間と筋萎縮性側索硬化症リスク:ノルウェーの地域住民を対象としたコホート研究
                Duration of Current Statin Use and Amyotrophic Lateral Sclerosis Risk: A Norwegian Population-Based Cohort Study              
高コレステロール血症は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の長期リスクに寄与する可能性があるが、疾患の診断前の初期における二次的な影響のようにもみえる。本研究では、スタチンの短期使用および長期使用とその後のALSリスクとの関連を検討することを目的とした。
2025.09.29
                気管支拡張症患者の症状と将来の増悪リスク因子との関連及び長期マクロライド系薬療法の意義の検討:観察研究
                Symptoms, risk of future exacerbations, and response to long-term macrolide treatment in bronchiectasis: an observational study              
本研究では、増悪回数とは独立して「症状」が将来の増悪予測因子であるのかを検討し、また長期マクロライド系薬療法をすべきかどうかについて、検討した。
2025.09.29
                初期のアルツハイマー病におけるアミロイドリスク層別化のためのMRI体積と血漿p-tau217の統合
                Integrating MRI Volume and Plasma p-Tau217 for Amyloid Risk Stratification in Early-Stage Alzheimer Disease              
βアミロイド(Aβ)陽性の同定は、初期のアルツハイマー病(AD)におけるAβ標的療法の候補者の選択にきわめて重要である。我々は、初期ADにおけるAβPET陽性を効率的に予測するため、MRIに基づく特徴と血漿p-tau217を統合した2段階のワークフローを評価した。
2025.09.29
                樹状細胞の遊走を介して腸内細菌叢が牽引する抗腫瘍免疫
                Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration              
腸内細菌は免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果に影響を与えるが、その機序は十分に明らかになっていない。今回われわれは、PD-1(Programmed cell death 1)阻害剤が奏効した患者の糞便から分離したHominenteromicrobium属細菌の新規株(YB328と名付けられた)が、マウスにおいて抗腫瘍効果を増強することを示した。
2025.08.28
                乾癬性関節炎および体軸性脊椎関節炎に対するTNF阻害薬の目標達成漸減治療法の24ヵ月間の有効性評価:DRESS-PS試験の延長研究
                Effectiveness of treat-to-target tapering of TNF inhibitors for psoriatic arthritis and axial spondyloarthritis in the Netherlands: 24-month follow-up of the DRESS-PS trial              
DRESS-PS試験の乾癬性関節炎および体軸性脊椎関節炎患者に対するTNF阻害薬の目標達成漸減治療法は12ヵ月時点では治療効果が通常同一用量治療と比べて劣っていないことが示されている。本研究は、その対象者に対して観察期間を24ヵ月間に延長して評価したたものである。
2025.08.28
                AChR自己抗体の病原性特性は重症筋無力症患者において不均一に分布し経時的に変化
                AChR Autoantibody Pathogenic Properties Are Heterogeneously Distributed and Undergo Temporal Changes Among Patients With Myasthenia Gravis              
アセチルコリン受容体(AChR)自己抗体は、補体の活性化、受容体の内在化、アセチルコリン(ACh)結合部位の遮断という3つの機序によって重症筋無力症(MG)の病態形成に関与する。AChR自己抗体のレパートリーにおけるさまざまな病原性機序、アイソタイプ、およびIgGサブクラスの現れ方を理解することで、治療薬をより的確に適用できるようになる可能性がある。
2025.08.28
                免疫性血小板減少症を有する成人患者におけるプラセボと比較したリルザブルチニブの安全性および有効性:第3相LUNA3試験
                Safety and efficacy of rilzabrutinib vs placebo in adults with immune thrombocytopenia: the phase 3 LUNA3 study              
リルザブルチニブは共有結合型の可逆的ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬であり、免疫性血小板減少症(ITP:immune thrombocytopenia)に関連する複数のメカニズムを標的としている。第3相LUNA3試験を実施し、持続性・慢性のITPがあり以前に治療を受けた成人患者に対して、24週間にわたってリルザブルチニブ400 mgを1日2回経口投与した群(n=133)と、プラセボ群(n=69)を比較して評価を行った。
2025.07.29
                化学受容体は脂質を感知することでマクロファージのがんに対する機能を制御している
                Chemosensor receptors are lipid-detecting regulators of macrophage function in cancer              
マクロファージの腫瘍への浸潤はがんの進行を表す特徴であり、腫瘍随伴マクロファージ(TAM)を抗腫瘍的な状態へ再教育することは、免疫療法の戦略として期待されている。しかし、がん細胞がマクロファージの教育に影響を与えるメカニズムは明らかではないため、こうしたアプローチの治療上の可能性は限定的なものにとどまっている。