
「難病Update」は、難病に関する最新情報を、ジャーナルを限定することなく、速報として現場の医療関係者の方に届けます。難病治療・研究に携わる医師・医療従事者の方々が対象です。内容は、基礎、疫学、臨床の分野別に、各編集委員の興味あるジャーナルから合計毎月3本程度選択をいただき、日本語に原稿を編集し、監修によるコメントも掲載します(任意)。掲載する項目は、日本語英語タイトル、著者、出典、日本語サマリー、原著リンク、キーワード、監修コメント、監修者名です。毎月1日を更新日とし、皆様に提供いたします。難病研究の支援になれば幸いです。
2026.04.28NEW
T細胞受容体模倣抗体を発現するように設計されたT細胞を用いて3種類の抗原を標的とする治療法は、抗原消失による免疫逃避の影響を最小化する
Trispecific targeting of T cells engineered with TCR mimic antibodies to limit antigen escape
固形癌の細胞は、特定の免疫原性エピトープのプロセシングおよび提示に非常に重要である免疫プロテアソームをしばしば欠いている。抗原の喪失および腫瘍の不均一性というリスクを軽減するための有効な戦略の一つとして、複数の腫瘍抗原を同時に標的とすることがあり、それは疾患の再発を防ぐ重要な手段になり得る。
2026.04.28NEW
パーキンソン病における線条体ドパミントランスポーターと安静時振戦:臨床評価
Striatal Dopamine Transporter and Rest Tremor in Parkinson Disease: A Clinical Validation
パーキンソン病(PD)における振戦発生の背景にある機序は依然として明らかになっていない。我々は以前、Parkinson Progression Markers Initiativeコホートにおいて、安静時振戦の振幅と、同側の線条体におけるドパミントランスポーター(DAT)の結合性の高さとの関連を示した。今回は、パーキンソン病様の運動症状と線条体におけるDAT結合との関連を検討した。
2026.04.28NEW
血漿中のeMTBR-tau243とp-tau217を統合的に検査することによるアルツハイマー病の診断と層別化:前向きコホート研究
Integration of plasma eMTBR-tau243 and p-tau217 in the diagnosis and stratification of Alzheimer’s disease: a prospective cohort study
本研究は、血漿中p-tau217が陽性の患者の血漿中eMTBR-tau243を測定することにより、診断精度を高め、認知機能低下と神経原線維変化に関わる物質の蓄積を予測できるのか検討した。
| 総監修 | 大阪大学 名誉教授 武田 裕 |
|---|---|
| 監訳・コメント | 大阪大学大学院医学系研究科癌ワクチン療法学寄付講座 招へい教授 坪井昭博先生 大阪大学大学院医学系研究科癌幹細胞制御学寄附講座 寄附講座教授 岡芳弘先生 関西大学名誉教授 高鳥毛敏雄先生 国立病院機構大阪南医療センター 神経内科 狭間敬憲先生 |
| 主催 | 公益財団法人 大阪難病研究財団 |
| 編集・運営 | 株式会社アスカコーポレーション https://www.asca-co.com/ |
2026.01.28
CD27刺激は抗腫瘍免疫に重要な長期生存CD4 T細胞のワクチン応答を亢進させる
CD27 agonism enhances long-lived CD4 T cell vaccine responses critical for antitumor immunity
腫瘍抗原に対するワクチンはがんの治療アプローチとして魅力的だが、現在のところがんの標準治療として実現はしていない。ワクチンの長期での有効性を調べるため、我々はヒト上皮細胞増殖因子受容体2(human epidermal growth receptor 2:HER2)陽性乳がん患者でHER2標的ワクチンを投与され、かつ18年を超えて生存した患者について後ろ向き分析を行った。
2026.01.28
COVID-19によるLong COVID(罹患後の長期症状)のサブタイプの検討:システマティックレビュー
Identifying subtypes of Long COVID: a systematic review
SARS-CoV-2感染後、長期にわたり多臓器に多様な症状が持続することがある。これがLong COVIDである。その治療管理には症状の分類やクラスター化を行い、病態生理学的メカニズムを解明する必要がある。本研究は、PubMed、Embase、Web of Science、Google Scholarの論文データベースを用いて、PRISMAガイドラインにより関連する論文を抽出した。
2025.12.26
抗NMDA受容体脳炎患者に対するファーストライン免疫療法後の長期の転帰・改善予測のスコア(NEOS2)の開発と妥当性の検証:国際コホート研究
Development and validation of the NEOS2 score for prediction of long-term outcomes and improvement after first-line immunotherapy in patients with anti-NMDAR encephalitis: an international cohort study
本研究の目的は、患者について1)ファーストライン免疫療法後の改善、2)追跡調査1年後の機能的転帰、3)3年以内の通学または通勤の再開の予測を簡単に入手できるデータを利用して、NEOSスコアの改訂版としてNEOS2スコアを開発し、その有用性を検証することである。
2025.12.25
BCMA-mRNAワクチンは多発性骨髄腫に対する有望な治療法である
A BCMA-mRNA vaccine is a promising therapeutic for multiple myeloma
がんワクチンは、がんの予防法としてだけでなく、治療法としても有望となりつつある。今回、われわれはB細胞成熟抗原(BCMA:B-cell maturation antigen)タンパクを標的とした、多発性骨髄腫(MM:multiple myeloma)に対する治療ワクチンを開発した。
2025.12.25
筋原線維性ミオパチーおよびMFM関連遺伝子に関連するミオパチーの自然経過および表現型のスペクトラム
Natural History and Phenotypic Spectrum of Myofibrillar Myopathies and Myopathies Associated With MFM-Related Genes
MFMおよびMFM関連遺伝子に関連するミオパチーの自然経過は十分に明らかにされてはいない。1993年1月から2024年3月までにMayo Clinicで評価された患者のうち、病理学的にMFMと確認されたか、MFM関連遺伝子に関連するミオパチーを有する患者を後ろ向きにレビューした。
2025.11.27
転写制御因子SATB1が慢性炎症および癌におけるCD8陽性T細胞の細胞数増加とエフェクター細胞への分化を制限する
Transcriptional regulator SATB1 limits CD8+ T cell population expansion and effector differentiation in chronic infection and cancer
今回、われわれはクロマチンオーガナイザーかつ転写制御因子であるSATB1がCD8陽性疲弊T細胞の分化に関する主要な制御因子であることを特定した。
2025.11.27
ナトリウム・グルコース共輸送体-2阻害薬の自己免疫性リウマチ性疾患のリスク評価:地域ベースの大規模コホートによる研究
Sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors and risk of autoimmune rheumatic diseases: population based cohort study
韓国の全国規模の地域住民のデータベースに2012 - 2022年に登録された18歳以上の2型糖尿病患者についてSGLT-2阻害薬の自己免疫性リウマチ性疾患のリスクを評価した。対象者は2,032,157例でSGLT-2阻害薬投与552,065例、スルホニル尿素薬投与1,480,092例であった。
2025.11.27
Framingham Heart Studyの中年参加者における血小板凝集とアルツハイマー病病理のマーカーとの関連
Association of Platelet Aggregation With Markers of Alzheimer Disease Pathology in Middle-Aged Participants of the Framingham Heart Study
血管の機能障害はアルツハイマー病(AD)およびアルツハイマー病関連認知症(ADRD)に寄与しているが、根底にある機序は依然として明らかになっていない。本研究では、中年期における血小板凝集がAD病理の画像マーカーと関連しているかどうかを明らかにすることを目的とした。
2025.10.30
CD7を標的とした同種(allogeneic)CAR-T細胞であるWU-CART-007の再発/難治性T細胞性悪性腫瘍患者に対する第1/2相試験
Phase 1/2 trial of anti-CD7 allogeneic WU-CART-007 for patients with relapsed/refractory T-cell malignancies
WU-CART-007投与を、再発/難治性T-ALL/LBL患者に対して、3+3用量漸増デザインのあとにコホート拡大を行う第1/2相試験で評価した。
2025.10.30
急性呼吸窮迫症候群の発症感受性に関するゲノムワイド関連解析
Genome-wide association study of susceptibility to acute respiratory distress syndrome
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は肺の急性炎症性疾患で集中治療室における敗血症などにより起こる重要な病態である。ARDSの発症感受性に関連している遺伝子座を見つけるためにゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した。