「難病Update」は、難病に関する最新情報を、ジャーナルを限定することなく、速報として現場の医療関係者の方に届けます。難病治療・研究に携わる医師・医療従事者の方々が対象です。内容は、基礎、疫学、臨床の分野別に、各編集委員の興味あるジャーナルから合計毎月3本程度選択をいただき、日本語に原稿を編集し、監修によるコメントも掲載します(任意)。掲載する項目は、日本語英語タイトル、著者、出典、日本語サマリー、原著リンク、キーワード、監修コメント、監修者名です。毎月1日を更新日とし、皆様に提供いたします。難病研究の支援になれば幸いです。
2020.12.23NEW
脳アミロイドβ、脳小血管病、および認知機能 物忘れ外来における一研究
Brain amyloid β, cerebral small vessel disease, and cognition: A memory clinic study
物忘れ外来における研究で、脳アミロイドβ(amyloidβ:Aβ)と脳小血管病(cerebral small vessel disease:CSVD)マーカーとの関連、ならびにこれらが認知機能に及ぼす複合的な作用を評価する。物忘れ外来を受診し、認知機能障害なし、認知機能障害はあるが認知症なし(cognitive impairment no dementia:CIND)、アルツハイマー型認知症(Alzheimer dementia:AD)、または血管性認知症と診断された計186例を組み入れた。
2020.12.23NEW
iPS細胞由来NK細胞は高い殺細胞能を維持し、in vivoではT細胞及び抗PD-1抗体と協調して腫瘍制御を促進する
iPSC-derived NK cells maintain high cytotoxicity and enhance in vivo tumor control in concert with T cells and anti-PD-1 therapy
免疫チェックポイント抑制性受容体(PD-1など)やそのリガンド(PD-L1など)を標的とするモノクローナル抗体による免疫療法の開発により、がん治療は大きく変化した。しかしながら、持続的な腫瘍退縮効果が得られる患者は少数にすぎない。
2020.12.23NEW
米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)の新薬の迅速承認制度と新薬の治療価値との関連性:後向きコホート研究
Association between FDA and EMA expedited approval programs and therapeutic value of new medicines: retrospective cohort study
新薬に対する迅速承認制度を米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)が設けている。迅速承認制度に基づいて承認された新薬とそうでない新薬の治療上の価値との関連性を評価した。
総監修 | 大阪大学 名誉教授 武田 裕 |
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監訳・コメント | 大阪大学大学院医学系研究科癌ワクチン療法学寄付講座 寄附講座教授 坪井昭博先生 大阪大学大学院医学系研究科癌幹細胞制御学寄附講座 寄附講座教授 岡芳弘先生 関西大学大学院社会安全学研究科公衆衛生学 教授 高鳥毛敏雄先生 国立病院機構大阪南医療センター 神経内科 狭間敬憲先生 |
主催 | 公益財団法人 大阪難病研究財団 |
編集・運営 | 株式会社アスカコーポレーション https://www.asca-co.com/ |
2019.08.06
血漿中のアルツハイマー病関連βアミロイドの完全自動分析を使ったスクリーニング検査の有効性評価
Performance of Fully Automated Plasma Assays as Screening Tests for Alzheimer Disease-Related β-Amyloid Status
血漿中のβアミロイド(Aβ)及びタウの測定により、プライマリケアの場においてアルツハイマー病(以下ADと略す)のスクリーニングが可能か検討した。
2019.08.06
皮膚の分子シグネチャーは全身性硬化症の線維化をもたらす主たる病理所見を示唆している
Compendium of skin molecular signatures identifies key pathological features associated with fibrosis in systemic sclerosis
全身性硬化症(SSc)は臨床像が多様であるため治療が困難である。患者の分類および新薬の標的への理解を深めるため、皮膚のトランスクリプトーム関連分子を選出し、それに関する解析を行った。8件のデータセットから、17,424の遺伝子を含むSSc患者173例の344の皮膚検体に関するデータを収集した。