
「難病Update」は、難病に関する最新情報を、ジャーナルを限定することなく、速報として現場の医療関係者の方に届けます。難病治療・研究に携わる医師・医療従事者の方々が対象です。内容は、基礎、疫学、臨床の分野別に、各編集委員の興味あるジャーナルから合計毎月3本程度選択をいただき、日本語に原稿を編集し、監修によるコメントも掲載します(任意)。掲載する項目は、日本語英語タイトル、著者、出典、日本語サマリー、原著リンク、キーワード、監修コメント、監修者名です。毎月1日を更新日とし、皆様に提供いたします。難病研究の支援になれば幸いです。
2026.05.28NEW
一次性免疫性血小板減少症におけるMezagitamabの無作為化第2相試験
A Phase 2 Randomized Trial of Mezagitamab in Primary Immune Thrombocytopenia
免疫性血小板減少症(ITP:immune thrombocytopenia)は血小板破壊の亢進と血小板産生の抑制が起こる疾患で、出血リスクの上昇および生活の質の障害と関連している。少なくとも20%の症例で、利用可能な治療法は無効である。Mezagitamabは形質細胞、形質芽細胞、およびナチュラルキラー細胞を標的とする抗CD38抗体である。
2026.05.28NEW
関節リウマチと慢性腎臓病の合併患者における生物学的製剤と分子標的合成薬による治療の有効性および治療継続性に関する評価:多施設共同前向きコホート研究
Effectiveness and persistence of biological and targeted synthetic treatment in patients with rheumatoid arthritis and chronic kidney disease: a multicentre, prospective cohort study
慢性腎臓病は、関節リウマチでよく見られる併存疾患である。関節リウマチと慢性腎臓病を有する患者に対する生物学的製剤と標的治療薬の使用に関するエビデンスがまだ乏しい。そこで、本研究は、関節リウマチと慢性腎臓病の合併患者に対する生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬と分子標的合成薬を使った治療の有効性と治療継続性を評価することを目的としたものである。
2026.05.28NEW
視神経脊髄炎スペクトラム障害におけるイネビリズマブと低用量リツキシマブを比較したリアルワールドでの多施設共同コホート研究
Real-World Multicenter Cohort Study of Inebilizumab vs Low-Dose Rituximab in Neuromyelitis Optica Spectrum Disorders
本研究は、後ろ向き-前向き多施設解析を通じてNMOSD患者におけるイネビリズマブと低用量RTXの有効性と安全性を比較評価することを目的とした。
| 総監修 | 大阪大学 名誉教授 武田 裕 |
|---|---|
| 監訳・コメント | 大阪大学大学院医学系研究科癌ワクチン療法学寄付講座 招へい教授 坪井昭博先生 大阪大学大学院医学系研究科癌幹細胞制御学寄附講座 寄附講座教授 岡芳弘先生 関西大学名誉教授 高鳥毛敏雄先生 国立病院機構大阪南医療センター 神経内科 狭間敬憲先生 |
| 主催 | 公益財団法人 大阪難病研究財団 |
| 編集・運営 | 株式会社アスカコーポレーション https://www.asca-co.com/ |
2022.10.26
ニロチニブとPD-L1阻害の併用はCD4陽性T細胞の機能障害を回復させ急性B細胞型白血病の再発を予防する
Combining nilotinib and PD-L1 blockade reverses CD4+ T-cell dysfunction and prevents relapse in acute B-cell leukemia
キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)T細胞および二重特異性T細胞誘導抗体(bispecific T-cell engager:BiTE)の出現により急性リンパ芽球性白血病患者の転帰は大きく改善したが、これらの進歩にもかかわらず一定割合の患者ではいまだに再発が認められる。最近、T細胞の疲弊がこれらの患者における再発の重要な要因であることが示唆された。
2022.09.27
胸腺上皮細胞は細胞系統に特異的な転写因子を動員し自己反応性T細胞を除去する
Thymic epithelial cells co-opt lineage-defining transcription factors to eliminate autoreactive T cells
髄質胸腺上皮細胞(mTEC)には何千もの組織特異的な末梢自己抗原(PTA)が異所性に発現しており、胸腺が分化する際に未熟な自己反応性T細胞の除去や制御性T細胞を誘導する。mTECでのPTAの発現不全はさまざまな臓器の自己免疫疾患を引き起こす。我々は、個々のmTEC細胞でのクロマチンアクセシビリティを評価することによって、異なるmTECのサブタイプにおいて、それぞれ皮膚、肺、肝臓および腸の細胞の細胞系統に特異的な転写因子(マスター遺伝子)(Grhl、FoxA、FoxJ1、Hnf4、Sox8およびSpiBなど)がオープンクロマチン化していることを見出した。
2022.09.27
全身の脂肪を基準とするMRIを用いたFSHDの定量的筋解析:縦断的解析と横断的解析のための複合スコア
Quantitative Muscle Analysis in FSHD Using Whole-Body Fat-Referenced MRI: Composite Scores for Longitudinal and Cross-Sectional Analysis
顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(Facioscapulohumeral muscular dystrophy:FSHD)は、進行性の筋力低下を特徴とする稀な疾患である。筋肉全体を解析する定量的な全身筋骨格MRI(whole-body musculoskeletal MRI:WB-MSK-MRI)プロトコルを開発し、臨床試験における変化への反応性がより高い画像バイオマーカーとなる可能性を評価することを目的とした。
2022.09.27
米国の都市部に住む増悪する好酸球性喘息の小児患者に対するメポリズマブの投与(MUPPITS-2):無作為化・二重盲検・プラセボ対照並行群間の比較試験による評価
Mepolizumab for urban children with exacerbation-prone eosinophilic asthma in the USA (MUPPITS-2): a randomised, double-blind, placebo-controlled, parallel-group trial
米国の都市部の黒人又はヒスパニックの小児において、好酸球性喘息発症者とその死亡者が目立つ。抗インターロイキン5(IL-5)抗体薬の「メポリズマブ(mepolizumab)」が成人の好酸球性喘息患者の増悪抑制効果があることが明らかにされているが、小児に関する治療成績のデータが乏しい。そこで、好酸球性喘息の小児患者にメポリズマブが増悪回数を減少させるのか評価することとした。患者群は、米国の都市部の9か所の医療センターの6 - 17歳の小児患者である。
2022.08.25
McArdle病における筋MRI:欧州の多施設共同観察研究
Muscle MRI in McArdle Disease: A European Multicenter Observational Study
糖原病V型(Glycogen storage disease type V:GSDV)すなわちMcArdle病は、古典的には運動不耐や運動誘発性筋肉痛を呈する糖原病である。筋力低下や筋萎縮が生じることがあるが一般的に軽度であり、傍脊柱筋の障害は、文献ではほとんど注目されていない。欧州のGSDV患者コホートにおいて、GSDVと確認された患者および健康な対照者(HC)を対象とし、傍脊柱筋、肩の筋肉、および下肢の筋肉の脂肪置換を磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging:MRI)で定量化することを目的とした。
2022.08.25
遺伝子改変免疫エフェクター細胞による治療を受けた患者における続発性悪性腫瘍の発生に関する長期追跡研究
Long-term follow-up for the development of subsequent malignancies in patients treated with genetically modified IECs
続発性悪性腫瘍は、がん患者の長期の追跡においてみられる、過去に十分量の報告のある合併症である。最近、遺伝子改変免疫エフェクター(immune effector:IE)細胞を用いた治療が血液悪性腫瘍に有効であることが示され、また、固形腫瘍の臨床試験でも評価が行われつつある。IE細胞治療の短期的合併症については十分な報告があるが、続発性悪性腫瘍の発生を含む長期の追跡結果について述べた文献は限られている。我々は、当医療機関における小児および成人を対象とした医師主導臨床試験27試験で治療を受けた患者340例のデータを、後方視的に解析した。
2022.08.25
パーキンソン病に対する反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の有効性評価:無作為化比較試験による研究のシステマティックレビューとメタアナリシスから
Efficacy of repetitive transcranial magnetic stimulation in Parkinson’s disease: A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
反復経頭蓋磁気刺激療法(Repetitive transcranial magnetic stimulation:rTMS)は、運動機能改善やうつ病の治療に有効であることが確認されている。しかし、rTMSが、パーキンソン病(PD)に対して有効であるのかについて、まだ無作為化比較試験(RCT)による評価研究は少なく、正式な治療方法として認められていない。rTMSがPDの運動症状および非運動症状の改善につながるのかシステマティックレビューにより検証した。
2022.07.26
パーキンソン病におけるタンパク質症と認知機能の縦断的な低下
Proteinopathy and Longitudinal Cognitive Decline in Parkinson Disease
パーキンソン病(Parkinson disease:PD)患者には認知機能の低下が認められることが多く、これはα-シヌクレイン、タウ、およびβ-アミロイドの蓄積量の増加と関連している可能性がある。この研究では、それぞれのタンパク質がPDにおける認知機能の縦断的な低下の予測因子であるかどうかを検討する。
2022.07.26
Runx1およびRunx2は造血幹細胞の細胞ニッチの線維化を阻害する
Runx1 and Runx2 inhibit fibrotic conversion of cellular niches for hematopoietic stem cells
骨髄では造血幹細胞(HSC)の維持にニッチと呼ばれる特別の微小環境が不可欠である。CAR細胞(CXCL12-abundant reticular cell:CXCケモカインリガンド12[CXCL12]を高発現する細網細胞)またはレプチン受容体を発現する間葉系幹細胞群は、HSCニッチの主要な構成要素である。分子レベルでのHSCニッチの調節機構についてはよく分かっていない。HSCニッチにおけるRunx転写因子であるRunx1及びRunx2の役割も依然として不明である。本研究により、Runx1は主にCAR細胞で発現すること、また
2022.07.26
炎症性腸疾患患者の卵巣予備能と体外受精治療の成績:システマティックレビューとメタアナリシス
Ovarian reserve and IVF outcomes in patients with inflammatory bowel disease: A systematic review and meta-analysis
炎症性腸疾患(IBD)は、生殖年齢期の女性の卵巣予備能を低下させているとの報告がある。それに対しIBDに対する体外受精(IVF)の治療が効果があるのかの検討が必要である。そこで、2022年5月までのIBDと卵巣予備能との関係に関連する研究論文を検索してメタ分析を行った。オッズ比(OR)、相対リスク、標準化平均差(SMD)またはハザード比(HR)などの必要な測定値、あるいはそれらを算出するデータが示されている論文を対象とした。